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聖ドミニコとはどんな方

「聖ドミニコとはどんな方?」 13 「聖母マリアと聖ドミニコ」 シスター武田教子

ロザリオ 1


説教者兄弟会は最初から聖母マリアと深い関わりがありました。ドミニコと同時代に生き、ドミニコの後継者として二代目総長となったジョルダン・ド・サクスも、会の修道服はマリアに示されたものであると証言し、また、尊敬すべき伝統によれば、兄弟たちが熱心に広めているロザリオは聖ドミニコがマリアの手から受けたものです。多くの教会に、このエピソードを描いた絵、祭壇、小聖堂などがあります。聖ドミニコは、幼きイエスを膝に抱く聖母マリアの足元にひざまずき、聖母は聖ドミニコに大きなロザリオを渡しています。これは歴史的に証明できるものではありませんが、意味深い伝統です。
 受肉した神のことば、イエスに愛着していたドミニコにとって、マリアへの崇敬は源泉から流れるものです。神のことばが肉体をとられたのは、マリアによってではなかったでしょうか? マリアは、キリスト者の信仰の基礎となる出来事の最初の最高の証人ではないでしょうか?

 聖ドミニコの説教や祈りの中でのマリアの存在についてはあまり証言はありません。このことはドミニコについての話の中に出てきます。

      あるとき、幸いなるドミニコは、夜の夜半を教会で祈りに過ごした後、夜半に教会を出て共同寝室に行き、寝室の一隅で
     祈り始めました。祈りの間に寝室の反対側のはしを見ると、大変美しい三人の婦人が歩み進んで来るのが見えました。中
     央の婦人は高貴な方のようで、他の二人よりも更に美しく気品がありました。両側のふたりは、ひとりは非常に輝く美しい
     容器を持ち、もうひとりは潅水器を持っていて、中央の婦人に差し出していました。
      婦人は兄弟たちの上に聖水を振りかけ、彼らの上に十字の印をしていました。〔・・・〕ドミニコは彼女が誰かわかったので
     すが、その足もとに平伏し、どなたでいらっしゃるか教えてくださるようにと嘆願しました。〔・・・〕婦人は幸いなるドミニコに答
     えました。「私は、あなた方が毎夕加護を祈って呼んでいる者です。あなたがたが『いざ、われらの代願者よ』と言うとき、私
     は私の子の前に平伏して、この会を守ってくださるように祈っています」。          ―――(セシリア修道女の証言)

 一日を終える最後の祈り、終課の終わりのサルべレジナの歌(この中に前掲の『いざ、われらの代願者よ』という歌詞があります)の伝統は、同じジョルダンが証言しています。ドミニコの初期の兄弟たちが聖母マリアを崇敬していたことは疑う余地がありません。彼らは彼らの天の母として彼女に祈りました。彼らはその賛美を歌いました。彼らは自分たちの役務と彼らの許に来る人々
を彼女に託しました。彼らは、熱心に彼女に願ったことは必ず聞き入れられるという確信を持っていたので、彼女の祈りに頼りました。
 もうひとつ、説教者兄弟会の言い伝えの中では最も古い、会の守護者聖母マリアの話があります。フラ・アンジェリコは、この場面を見事に画いています。

幸いなるドミニコは、突然、神の前に気を奪われたようになりました。彼は主と、主の右に座す幸いなるおん母を見ました
    聖母はサファイア色のマントを着ていらっしゃるように見えました。ドミニコが見回すと、神の前にはいろいろな会の修道者が
    いましたが、ドミニコの会員はひとりもいませんでした。彼は非常に悲しんで泣き、主とそのおん母に近づく勇気もなく離れた
    ところに立っていました。そこで聖母はかれに近づくように合図なさいました。しかし、彼はまだ近づく勇気がなく、今度は主     がお呼びになりました。そこでドミニコは近づき、泣きながら彼らの前に平伏しました。主は彼に起き上がるようにおっしゃり
    彼が立つとお尋ねになりました、「なぜそんなに悲しんで泣くのですか?」彼は答えました、「ここにあらゆる会の修道者がい
    るのに、私の会のものはひとりもいないので泣いているのです」。主は彼におっしゃいました、「あなたの会を見たいですか?
    彼はふるえながら答えました、「はい、主よ」。すると主は聖母の肩に手をかけ、ドミニコに言いました、「私はあなたの会を私
    の母に託しました」。〔・・・〕聖母は召しておられたと見えたマントをドミニコの前に拡げました。マントは非常に大きくて、天の
    一角をすっかり覆うようでした。そしてドミニコは、マントの下に非常に大勢の兄弟たちを見ました。幸いなるドミニコは平伏
    して、神とそのおん母、幸いなるマリアに感謝を捧げ、そしてこの光景は消えました。   ―――(セシリア修道女の証言)

 これは歴史の記録ではありませんが、ドミニコの息子たちが聖母マリアに最初から愛着していた証しです。
 このことは何も驚くにあたりません。なぜなら、マリアは何よりも先ず世に神のことばを齎すお方だからです。彼女は説教者の守
護者です。マリアは説教の召命も、教会を創立する召命も、大声で証しする召命もお受けになりませんでした。しかし、彼女は、これらの使命を持つ人々を守る召命を持っていらっしゃいます。彼女は彼らを見守っていらっしゃいます。彼女は彼らの心の中に聖
なる火を保ってくださいます。
   

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聖ドミニコ女子修道会

Author:聖ドミニコ女子修道会
長い歴史があるキリスト教カトリックの女子修道会です。日本では、学校や幼稚園、児童養護施設でキリスト教に基づく教育をしています。また、教会、病院、黙想の家、その他でも<みことば>を伝えています。

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