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[聖ドミニコとはどんな方?」

「聖ドミニコとはどんな方」16 「兄弟であり父である人」シスター武田教子

紫陽花1



     兄弟たちよ、われわれにあのような父を与え給うた救い主に感謝を捧げ、われわれの力の限り父を模倣しようではない
    か。神の子たちを動かすあの霊によってわれわれが導かれ、先祖の辿った道を歩んで、われわれの父がすでに達した不
    滅なる幸いの終着点に、横道にそれることなくわれわれも着くことができるよう、慈愛の父に願おうではないか。アーメン!

ドミニコの後を継いで二代目総長となったジョルダン・ド・サクスは説教者の父の面影を描いた最後をこのように結んでいます。この祈りは、聖ドミニコの兄弟姉妹たちがどんなに彼を慕っていたかをよく表すものです。自らを神に捧げ尽くすことを望む人々を惹きつけ、その方が歩んだように歩んで神に仕えたいと望ませるのは、真の創立者のカリスマです。これは特別な魅力であって、もしそれがあまりにも人間的なものであるなら長くは続かないでしょう。それが神からのものであるなら何世紀にも亙って続くのです。

聖ドミニコがこのような輝きを持っていたことは、疑う余地がありません。今まで、証言をいくつも読んできました。更にいくらでも足すことができます。説教者兄弟会の最初のグループのひとりとなった兄弟ギョーム・ド・モンフェラは次のように打ち明けています。

     兄弟ドミニコは、よくオスチアの司教様のところにおいでになりました。私が彼にお会いしたのはそこです。この幸いなる
    お方の態度に好感が持て、私は彼が大好きになりました。

 ドミニコの輝きはまずその存在自体からきました。彼に出会った人は彼を受け入れざるを得なかった、あるいは彼の謙遜に圧倒されたと言ってもいいでしょう。偉大な聖人の謙遜は、偉大な学者の知識と同じく、子どもたちにも通じるものです。ドミニコは夜の長時間を祈りに過ごしたので、ドミニコにあった瞬間に彼が神に満たされていることを誰もが感じました。彼の中には神が住んでいらっしゃいました。聖霊が彼の中に住んでいらっしゃることは、手で触れられるようでした。それを感じないではいられませんでした。彼の道徳的完全さと彼を動かす神への熱誠は誰の目にも心にも彼の論敵にさえも明らかでした。
 ドミニコを近く知り、彼を知らない人―我々もそうですが―のために、自分が記憶していることを出来るだけ詳しく伝えようとした貴重な証人、ジョルダン・ド・サクスはまた、次のように言っています。

     ひと目見たときから、彼は容易にすべての人の愛情の中に入り込みました。

ドミニコの存在は人々に強い印象を与えました。ドミニコの話は相手の心に触れました。彼は注意深く相手の話を聞きました。彼は義務で、あるいは役目上聞く人ではありませんでした。彼は相手を愛していたので聞きました。彼の死後、人々はこのことを簡略に、「彼はすべての人を彼の愛の広いふところに迎え入れました。彼はすべての人を愛したので、すべての人が彼を愛しました」と言っています。

人々に深い印象を与えたのは、彼のすばらしい人間性でした。彼の謹厳さは少しもその美しい人間性を変質させるものではありませんでした。清貧の真の愛好者で、食べ物においても飲み物においても極端に節制し、少しでも手の込んだものは避けて、自分の体をよく支配していました。しかし彼は、周囲を非難しているようにみえ、人々を不安に陥れるな苦行者ではありませんでした。婦人たちは彼を美しいと感じ、彼の顔、彼の存在を喜びました。このことを確信するには、すでに一部分引用したセシリア修道女の証言を聞くのがよいでしょう。

     幸いなるドミニコの肖像は次のようです。背は中位、痩身で、顔は美しく少し色づき、頭髪と髭はやや赤褐色、美しい目。
     彼の額とまつげからはある種の輝きが放たれ、すべての人に尊敬と愛の念を起こさせました。彼は常に微笑み、悦ばし
     げでした。ただ何か隣人の悲しみを見ると心が動かされ、共に悲しむのでした。彼は長く美しい指をしていました。声は
     大きく、美しく、よく響きました。彼は禿げていませんでしたので頭の環は完全で、少し白髪が混ざっていました。

 過去の思い出は美化されるということがあったとしても、老年になったセシリア修道女の霊的父の面影からは、開花した人間性の非常に強い印象が浮き出ています。

 聖ドミニコはすべての人の兄弟でしたが、それにも増して父でした。父は生み出す人です。ドミニコは多くの娘・息子を生みました。彼ら・彼女たちは肉体の命ではなく、キリスト者としての命でもなく、宗教者としての命を彼に負っています。この会に入ったものは皆、彼らが説教者の父の今も変わらぬ祈りによって生まれるのだということをよく知っています。そしてドミニコの子らと共に集う大きな家族である私たちも、彼の祈りの中に抱擁されています。全霊を挙げてこの会を望んだ聖ドミニコは、今も天上からそれを望み続けていらっしゃいます。

聖 ドミニコは父として愛情を注ぎ、かれも父として愛されました。彼の死に際して、人々は父を失ったかのような空虚を悲しみ、泣きました。父として、ドミニコは、模範と言葉によって伝えた価値に基礎を置いて息子たちを養成しました。彼は道を示しました。範を示しました。彼は励まし、必要なときは罰し、一言でいうなら、よき父として、子どもたちを立派に成人させました。
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聖ドミニコ女子修道会

Author:聖ドミニコ女子修道会
長い歴史があるキリスト教カトリックの女子修道会です。日本では、学校や幼稚園、児童養護施設でキリスト教に基づく教育をしています。また、教会、病院、黙想の家、その他でも<みことば>を伝えています。

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